スタバが嫌いです


いつ以来だろうと考える。

最後に行ったのは、数年前ボストンにいたときだ。Government Center近くのあまり大きくないスタバで、オフィス街で平日だったからだろうか、店内も客層も落ち着いていてほっとした。ちょうど今くらいの時期だっただろう。カウンターにぼんやりと座って、日本よりも早い秋と冬の境にきた街を眺めていた。

買い物帰りに、スタバの前を通ると日曜の夕方だというのに店内は空いていて、たまには、と寄ってみた。読みたい本もあったし。

にしても、分かりづらいメニューに頭を痛める。メニューを見ていると若者についていけなくなったオヤジの気分になる。何を頼めば、どんなものが出てくるのか想像がつかない。客に優しくというのなら、メニューから客に優しくする気はないのだろうか。クールに注文できないから、というのが、敬遠する一つの理由。

とりあえず、目に付いたキャラメルマキアートを頼んで、肩の荷が下りたと思ったが、店員から急襲された。
「こちらのカスタマイズはご存知ですか?」
「いいえ、わかりません。」
「50円でこちらの…。」
「いいえ、わかりません。」
「いいえ、わかりません。」
「いいえ、わかりません。」
を呪文のように繰り返す。

「甘いなぁ」
席に着いて、透明な容器に入った中身を見ながら思う。注文が悪いのかもしれないが、この喉にこびりつく甘さも敬遠する一つの理由。

少したつと、急に店内が混み出しざわつき、雑然とした空気が流れ始める。この雰囲気が好きでないのも敬遠する理由の一つ。

チープさと高級感の合間にある中途半端な値段設定と、画一的な内装も敬遠する理由の一つ。

それでも、持っていた本を読み進めると、思いのほかその本を読むには、いい場所だったらしい。買って数ヶ月間、手にとっていなかった本を読みきってしまった。どうやら、本も読んで欲しい場所を選ぶらしい。たまにはスタバも悪くない、と思った。本が望むのなら。

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