恋は、ひどく独りよがりで、
周りも見ずに駆け抜けていく。
僕はそれに追いつくことだけに必死で、
やはり、周囲を気にする余裕などなく、
きっと、跡には焦りとせつなさに満ちた足跡が残っているのだろう。
独りよがりだから、相手の幸せを探すよりも、自分の幸せを求める。
相手の幸せを願うなら、
自分ではない誰か、相手にとって必要な人が側にいるべきだと考えるはずだ。
彼女の口から「彼氏」という言葉が出てくることを怯え、
ついに聞いてしまった時には、
やりきれなさをどう伝えたら良いのかを考えた。
もはや、自分の知らない彼女を知っている人たちにすら嫉妬する。
そこまできて、ようやく気付く。、
「あぁ、自分は未来など見据えて走っているわけではなく、
彼女の過去から逃げるために、ただ、目的もなく走っているのだ。」
進もうと思っても、この先にもう道はなく、
溢れ出す気持ちを昇華することは出来ずに、
涙となって流れ落ちるのだけとなった。